JA
EN

解説の”まる”さん執筆!RAGE Shadowverse Japan Championship 2026 Season 2 予選大会直前環境ガイド

画像

早いものでShadowverseシリーズはリリース10周年を、そしてShadowverse: Worlds Beyond は1周年を迎えました。Premier Series の開幕など競技シーンにも新たな動きが出てきた頃合いですが、第8弾カードパック「Chronicle of Destiny / クロニクル・オブ・デスティニー」の環境ではどのようなデッキが活躍しているのでしょうか。

来たる RAGE Shadowverse Japan Championship 2026 Season 2 (以下、RJCS)の予選大会に向け、各クラスから1つずつデッキタイプをピックアップして簡潔にご紹介します。

なお、掲載するデッキタイプの名称は7月時点のDeck Portalから引用しています。


バフエルフ

バフエルフはその名の通り、展開したフォロワーを強化して相手を圧倒することに長けたデッキタイプです。効率よく盤面を押さえて、相手リーダーにダメージを通していくことからテンポエルフと呼称されることもままあります。

採用カードと進行

環境最初期はかなり潜伏フォロワーに寄せたリストが一般的だったバフエルフですが、環境の全体除去増加に伴い、進化ギミックとのハイブリッドへと移行しました。しかし、潜伏フォロワーが通れば強力なのは変わっておらず、引き続き他の展開重視カードと並んで潜伏フォロワーも採用カード候補の一角を占めています。

ゲーム進行は一般的なミッドレンジデッキとそう大きくは変わらず、盤面のリードを重視する序中盤と、積極的に相手の体力を詰める終盤に大別されます。ただし、進化ギミックとのハイブリッドゆえに、終盤も盤面を重視するケースがある点には注意が必要です。潜伏フォロワーが顔を出すタイミングも、相手の除去と自身のバフの双方を見据えてバランスを取る必要があるなど、ミッドレンジタイプでありながら非常に奥の深いデッキとなっています。

また、回復手段をほぼ持たないことから、相手の攻撃を食い止めるうえで盤面のプレッシャーが生命線となることも意識したいポイントです。

連携ロイヤル

連携ロイヤルは《統音のアナテマ・ギルダリア》や《寛厳の音帥・セザール》といった前環境からの連携軸の基盤はそのままに、《天命の弾丸・バニー&バロン》や《焦がれし炎将・マーズ》などのダメージソースが追加され、より攻撃的なデッキへと変貌を遂げました。

採用カードと進行


連携ロイヤルでは、採用カード候補の多くは「盤面有利に貢献する」というコンセプトが共通しています。シンプルに場持ちがいいフォロワーもいれば、優秀な盤面処理能力を持つフォロワーもいますが、いずれも連携を稼ぎながら自分のフォロワーが生き残りやすい盤面を目指します。

進化ギミックを排して、空いた枠に疾走フォロワーやさらなる展開フォロワーを詰める攻撃的なカスタマイズも存在しますが、環境全体の除去性能が高くなってきた直近では向かい風のアレンジといえるでしょう。

ゲームメイクは比較的シンプルで、20までは一貫して連携値を稼ぎつつコツコツと相手リーダーを削り、終盤は多少盤面を放棄してでも、疾走やバーンダメージ持ちのフォロワーで詰め切りに行くインファイトに移行するのが王道のプランです。8PP時の《焦がれし炎将・マーズ》の8点と、9PP時の《統音のアナテマ・ギルダリア》+《天命の弾丸・バニー&バロン》の8点からなる合計16点が一つの体力目安となり、このラインを目指して序中盤を戦います。

十分に相手の体力を削れていない場合や、逆に自身の体力が危うい場合は終盤も《寛厳の音帥・セザール》等で盤面勝負に進み、進化ギミックを絡めた勝ち筋を見出すこともあります。自らが回復手段をほぼ持たないデッキであるため、本格的な長期戦は少し避けつつも、相手の回復幅を適切に見据えてダメージ管理を行うことが重要です。

カルギデンスラウィッチ

カルギデンスラウィッチは「場に出た《天晶の魔手》の数」を軸としたシナジーに特化したデッキ基盤はそのままに、《相承の意思》や《鋼鉄の微睡み》といった優秀なスペルの追加によってより柔軟な戦い方を手に入れました。今環境では他にアサイラントフォロワーを多用するデッキがほぼいないことから、《暗黒次元》が強力に機能することも大きな強みです。

採用カードと進行

カルギデンスラウィッチの採用カード候補の考え方は以前と大きく変わらず、《天晶の魔手》関連のウィッチフォロワーや、主に除去を中心とした汎用カードをバランスよくちりばめていきます。ただし、《運命の黄昏・オーディン》のローテーション落ちによって、OTKパーツを採用するパターンはなくなりました。その代わりとして、ウィッチフォロワーサーチに引っかかってしまう難点こそありますが、《恩愛の大地・テトラ&ラティカ》など取り回しのいい疾走フォロワーを採用して攻撃的なゲームメイクを狙う構築も新たに現れてきました。

ゲームは大きく《魔恋の慕情・シイム》超進化の前後に分けて、除去と信仰値の増加に注力する前半と、《天晶の魔手》の疾走とバーンダメージで相手体力を詰めにかかる後半から構成されます。今環境の特徴としては、《旧き天晶・カルギデンスラ》のために残すべき進化権の数がマッチアップによって大きく変動することを押さえておくべきでしょう。

自身の体力回復を苦手とするデッキが比較的多いこと。そして《相承の意思》のバフ効果で疾走打点を底上げできること。この二つの理由から、《旧き天晶・カルギデンスラ》を無進化で素点2×2の疾走フォロワーとして扱っても十分に相手体力を削りきれるゲームが少なからず存在します。そうしたマッチアップでは、序中盤に盤面処理を目的とした進化も積極的に行っていくことが鍵となります。

ランプドラゴン

ランプドラゴンはPPブーストを駆使して早期に重量級のフォロワーをプレイすることで、相手に困難な対処を迫るデッキです。今環境では《金銀絢爛・リュミオール&アルジャンテ》の登場により序盤のPPブーストを外しにくくなり、課題としていた安定性の面で大きな改善がみられています。

採用カードと進行

ランプドラゴンでは、一定の防御性能を持つカード群で採用が分かれる傾向が強いです。デッキ基盤がそもそも打点を豊富に抱えているという前提をもとに、序盤の盤面負けを嫌うなら軽量の全体除去を、攻守逆転をよりスムーズに果たしたいなら1枚で守りだけではなく攻めも狙える《炎の理・ウィルナス》や《侮蔑の継承者・アジュラフリート》を、そしてゲーム全体を通して手札事故を緩和したいならドロー効果を持つ軽量カードを、といった具合で目的に合わせたチューニングが可能となっています。

さて、多くのデッキが終盤に向けてゲームプランが分岐していくのに対し、ランプドラゴンでは序盤の舵取りが重要となっています。デッキの命題として、序盤からPPブーストを行うことはほぼ欠かせませんが、当然対戦相手はその隙をついて盤面を作り、こちらの体力を削りに来ます。安全圏の体力水準を確保したうえで自身の土俵である高PP帯に入るためにも、攻撃的なデッキとのマッチアップでは、PPブーストと相手盤面への対処とのバランスの見極めが必要です。

早いデッキに対してPPブーストを全てなげうって除去に注力してしまえば、結局後半出力不足に陥るといった展開も考えられますし、相手が遅いデッキだからと盤面を無視しすぎれば、除去や回復が不足した際に取り返しがつかないリスクも存在します。当然終盤にも分岐を含むデッキではありますが、やはり序盤戦の設計が試合の行く末を左右しやすいデッキだということは意識しておきたいところです。

モードナイトメア

今環境においてやや肩身の狭い思いをしているナイトメアですが、その中でモードナイトメアは、新カード《出発の憧憬・イツルギ&タケツミ》や《アルビオンバハムート》により持ち前の回復・除去性能をさらに伸ばしており、そのコントロール力で明確な役割を持てているデッキです。

採用カードと進行

強力なモード能力持ちのカードはほとんどデッキ基盤として採用されているため、採用が分かれるカードにはどちらかといえば、モード能力を持たないカードが多くラインナップされています。今環境のモードナイトメアではリアニメイト2が頻発するため、特に2コストフォロワーの選択が難しく、進化時能力と墓場稼ぎに秀でた《デーモンドラム・ラズ》と、突進と《バット》供給が防御面で嬉しい《ヴァンプキーボード・ルルミ》からの二択を軸に、墓場の2コストフォロワーが濁ることを良しとするのであれば、強力なモード能力持ちフォロワーにアクセスできる《空の命運を握る少女・ルリア》がここに加わることもあるといった状況です。

モードナイトメアのゲームプランは《混融の継承者・シャム=ナクア》の効果起動の前後で、被ダメージを抑えつつ信仰値を稼ぐ前半戦と、強力なモード能力を連発して相手の勝ち筋を封じていく後半戦に分けて考えることができます。

このデッキは当然ながら《混融の継承者・シャム=ナクア》の起動有無で大きく出力が変わりますが、後半戦ともなれば相手デッキも相応にパフォーマンスを上げてくるため、前半戦では基本的に素早く信仰値を稼ぐことに腐心する展開となりやすいでしょう。特に《出発の憧憬・イツルギ&タケツミ》は極めて強力なカードですが、それだけにこのカードの性能を引き出しきれるかがデッキのパフォーマンスに直結するため、理想は8ターン目までに《混融の継承者・シャム=ナクア》の効果を起動させることとなります。

ひとたび効果を起動してしまえばこちらのもの。強力なリーサル手段こそありませんが、回復や除去は潤沢にあるため、相手が音を上げるまで粘っていきましょう。

進化ビショップ

進化ビショップは新カード《飛躍の姉妹・ベルディリア&カステル》のクレスト効果による超進化後フォロワーの2回攻撃を軸に、後半戦で盤面を制圧して《天司長の後継・サンダルフォン》によるリーサルを目指すデッキです。

採用カードと進行

モードナイトメア同様、進化ビショップも進化ギミックを有するカードのほとんどはデッキ基盤に組み込まれており、その意味で採否が分かれやすいのは直接的には進化に関与しないカード群が主となります。特に後半戦は盤面での遅れは取りにくくなるため、序盤戦の立ち回りをサポートしてくれる防御的なカードの中で、狙いに応じて起用するカードを変えるといった構成が一般的です。特に《英雄幻視・トルー》の枚数を厚く採用する場合は、アミュレットのアクトが重要となるため、《海蝕の三叉槍》はセットで枚数を確保される傾向にあります。

進化ビショップも上述してきたデッキ群と似て、キーカードのプレイを皮切りに戦い方が変わるデッキです。除去や体力維持に注力したい《飛躍の姉妹・ベルディリア&カステル》プレイ前に対して、クレスト付与後は強化された超進化を活かして大量回復や盤面の制圧を行い、ゲームの主導権を握ります。

ゲーム後半のほとんどをリードできるだけのスペックを持ったデッキですが、細心の注意を求められる場面も存在します。それが《飛躍の姉妹・ベルディリア&カステル》や《気高き黒翼・オリヴィエ》の超進化ターン。進化ビショップの大量回復はドレインフォロワーの超進化を前提としているため、前述のタイミングでは大量回復することができません。こうしたいわば「息継ぎせざるをえないターン」の直前に一気に体力を詰められると、回復できなかったその次のターンで詰め切られてしまうといった展開も十分に起こりえますので、後半戦では常に自身の体力水準に意識を向けつつ、状況に応じて《飛躍の姉妹・ベルディリア&カステル》や《気高き黒翼・オリヴィエ》の超進化タイミングを前後させるプレイも必要となってきます。

アーティファクトネメシス

今環境のアーティファクトネメシスは《レディアントアーティファクト》の追加によって場に出たアーティファクトの種類を稼ぎやすくなったとともに、更なる疾走フォロワーとして《決断の交差・アシュレイ&リディア》が加わり、その攻撃性能に一層磨きがかかっています。

採用カードと進行

アーティファクトネメシスで採否が分かれやすいカードは多岐に渡りますが、とりわけ注目したいのがスペルの選択です。現状進化権を温存しながら処理とダメージプッシュを行える《テレポートスラッシュ》は採用率が非常に高い傾向にありますが、それ以外のスペルにもそれぞれの魅力があり、上記画像以外では《ケイオス・レギオン》なども選択肢として存在します。ただし、スペルに共通する特徴として、《尽小花・イマリ》のファンファーレに引っかかる点は見逃せません。中盤に《尽小花・イマリ》の通常進化から盤面を作りたい場合は低コストのスペルを引ける方が望ましい展開が多く、高コストスペルの起用は《尽小花・イマリ》のパフォーマンスとある程度トレードオフとなります。

ゲームプランは一貫して、盤面を作りながら相手体力を削っていくというシンプルなものです。もちろん、最終盤は相手の盤面を多少無視してでも体力へのプッシュを優先することがしばしばありますが、アーティファクトネメシスはバーンダメージに乏しく、打点を疾走フォロワーに依存しがちなため、守護フォロワー1枚で一転窮地に陥る展開は基本的に避けるべきです。

そのため、《誠心なる尽小花》や《エンシェントアーティファクト》など、低コストで守護フォロワーに対してアプローチできるカードをうまく温存できていれば強気に相手の体力を詰めにいき、温存の余裕がない場合は盤面をキープして状況の打開を狙うか、いっそ守護フォロワーのリスクを割り切って疾走フォロワーを通しに行くか、など終盤における駆け引きの要素は多く、ある程度盤面にも軸足を置いたうえでプレイする機会が多いのではないでしょうか。

デッキ全体として《アナライズアーティファクト》の供給量も増えており、攻撃的なデッキに似合わず少なくないドローを見込めることから、こうした終盤の分岐を見据えた序中盤の手札管理にも注意を払って、安定感を高めていきたいデッキだといえます。


さて、以上今環境で注目したいデッキを各クラスからピックアップしてご紹介してきました。いずれのクラスもご紹介したものに限らず、多寡の差はあれど異なるデッキタイプも存在している状況です。したがって、非公開制2デッキBO1を基本とするRJCSにおいては相手のクラスだけを見てデッキタイプを判断すると足元をすくわれる可能性もあります。

このように対戦時のデッキ選出に注意を払う必要があるのはもちろんですが、そもそもの2デッキの組み合わせにも様々な戦略が存在します。

今環境は過去の競技シーンと比べて、攻撃的なデッキと防御的なデッキが比較的はっきりと分かれ、かつそれぞれにデッキの選択肢が豊富な状況です。プレーオフトーナメントのBO3まで意識すれば2デッキの傾向を寄せるメリットなども無視できませんが、当然苦手デッキが似通ってしまうリスクも存在します。そのため大会初心者の方や、どのデッキを使うか迷っているプレイヤーに向けては、攻撃的なデッキと防御的なデッキを1本ずつ持ち合わせることをお勧めしやすい環境となっています。

プレイの機微はもちろん、デッキの組み合わせ方から細かい採用カードのチューニングに至るまで、非常に多くの選択肢がちりばめられている今環境。そんな複雑な競技シーンの中、Shadowverse: Worlds Beyondの1周年を飾るこの記念すべき大会で見事栄光を掴むのはいったい誰なのか、今からインテックス大阪で繰り広げられるドラマに思いを馳せています。

新着記事

画像
2026.07.20

予選大会終了のお知らせ

画像
2026.07.16

ファイナリスト撮影会 日時変更のお知らせ

画像
2026.07.06

エントリー締切と当落発表について

画像
2026.06.20

エントリー開始のお知らせ